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行政書士は「行政書士法」という法律で定められた国家資格です。行政書士試験に合格した人や長年、公務員として経験を積んだ人にこの資格が与えられます。官公署に書類を提出する時や事実証明をしたい時、権利・業務に関する書類が必要な時に書類作成、申請代行、コンサルティングをします。
こんにちは!「P・cosMos」です。フリーランスで働く女性行政書士4人 の集まりです。
ところで、『行政書士って、何をする人?』って思っておられませんか?すご〜く簡単に言いますと、「書類を書く人」。書類は内容証明郵便から各種許認可関係の書類等々、数千種類。そしてこれに付随する業務……一言ではとても言い切れない行政書士の業務内容ですが、日常生活の中で『困ったな?』、『どうしたらいいのだろう?』、『こんなことをしたいのだけど、何から手を付けたらいいの?』と悩んだら、とりあえあえず『行政書士に相談してみよう!』と思っていただきたいのです。
今回、【いちぼると】のHPで、私たちが日々の業務の中で携わっているいろいろな法的な知識や情報などをみなさんにお伝えする機会を得ました。行政書士がみなさんにとって身近な存在になるきっかけになったら、うれしいです。

ペットは飼い主にとってかけがえのない家族のような存在です。しかし、社会の中でペットが共に暮らしていくためには、ただ「かわいがるだけ」ではペットを飼う資格はないと心得ましょう。ペットそれぞれの固有の習性を十分理解することはもちろん、第三者に迷惑をかけないようにモラルやマナーを守り、常に責任を負って飼養していかなければならないことを肝に銘じたいものです。
◆法律上、ペットは「物」……
でも、命ある存在として尊重する必要があります
ペットは私たち人間のように権利義務の主体にはなれず、法律上は「物」として扱われます。
しかし、「物」は「物」でも、命ある大切な存在として特別な法律で保護されています。一方、飼い主はその所有者としての責任を負わなければなりません。
「動物愛護管理法に関するQ&A」についてはこちら

●ペットとの日々……こんな場合、どうしたらいいの?
ペットと暮らす中で起きるさまざまなトラブルに法律が関係してきます。よくある事例で確認しましょう。
【事例1】ペットを飼い始める時の手続き→
「子犬を譲ってもらうことになりました。ペットを飼うのは初めてなので、どんな手続きが必要なのか全くわからなくて……」
「登録」と「狂犬病の予防注射」をする必要があります。
*登録/
取得日から30日以内(生後90日以内の場合は90日を経過した日)に市町村の窓口で登録をします。その際に交付される鑑札は犬の首輪につけておかなければなりません。
*狂犬病予防注射/
生後91日以上の犬は毎年1回、狂犬病の予防注射を受けることが義務づけられています。注射後に交付される注射済票は鑑札と同様、犬の首輪につけておかなければなりません。
【事例2】うちの犬が近所の子どもにかみついた→
「ふだんはおとなしいのに、近所の子どもにしつこくちょっかいを出されてかみつき、ケガをさせてしまいました。治療費などは全額を負担しなければならないのでしょうか?」
近年、ますます飼い主の責任が強化される傾向にあることを念頭に置いた上で、ケガをした本人や親ごさんと共に、お互いに誠意をもって事実関係を明らかにする必要があるでしょう。
『動物愛護管理法』は「動物の所有者は動物が人の生命、身体に害を加え迷惑を及ぼすことのないよう努めなければならない」と定めています。また、『民法』には「動物の占有者はその動物が他人に与えた損害を賠償する責任を負う」と。したがって、「犬が子どもにかみついてケガをさせた」という状況だけから判断すると飼い主は治療費等の損害賠償責任を負うことになります。
しかし、今回のケースではちょっかいを出した子どもにも責任がないとは言えません。「飼い主が十分に注意義務を果たしていたこと」。及び「子どもがしつこくちょっかいを出したのでかまれたという因果関係」が証明されれば賠償額が減免される可能性もあります。
【事例3】“管理規約”改訂で、ペット飼育の禁止条項→
「分譲マンションに住んでいます。“管理規約”にはペット飼育の禁止条項がないので安心して犬を飼っていたところ、このほど規約が改定されてペットの飼育が禁止になりました。今のまま飼い続けることはできないのでしょうか?」
残念ですが、飼い続ける意向なら、ペット飼育可能な他の住居に移転しなければなりません。分譲マンションの管理に関することは『建物の区分所有等に関する法律』で定められています。“管理規約”の改定が決議されれば(区分所有者の4分の3で議決)、全ての入居者が守らなければなりません。ペット飼育を禁止する“管理規約”の有効性が認められた判例もあります(東京高裁平成6年8月判決)。
【事例4】購入した犬が病気だった→
「ペットショップで珍しい毛色の犬を見つけ、気に入って買ったのですが、元気がないので獣医さんに診せました。そうしたら、『かなりの期間、寄生虫に感染していたようだ』との診断。ペットショップにはどんな対応をしてもらえるのでしょうか?」
〔特定物売買〕として、「契約を解除し、代金を返還してもらう」。または、「損害賠償を請求する」ことができます。
⁂まず、『動物愛護管理法施行規則』の遵守基準において、ペットショップは病気等のない健康な状態の動物を販売する義務があります。その点で、このペットショップは義務を果たしていないことになります。
⁂次に、買った犬が〔不特定物売買〕なのか、〔特定物売買〕なのかを考えましょう。
〔不特定物売買〕/犬の種類だけを指定して買ったのであれば、〔不特定物売買〕となり、現在の犬に替えて同種の健康な犬を引き渡すようペットショップに対して請求可能です。
〔特定物売買〕/事例のケースでは珍しい毛色であるところが気に入って買ったということなので〔特定物売買〕になり、新しい犬と交換することはできません。この場合は、寄生虫に感染したのが売買契約前か、後かで対応が変わってきます。
*感染したのが売買契約前だった場合〜
たとえ、すでに感染していたとしても、買主がそのことを外見上で見分けるのは困難です。これを『民法』では隠れた瑕疵(かし=欠陥)と言い、瑕疵担保責任(注)の問題としてペットショップに対して契約を解除し、代金の返還を請求できます。
*感染したのが売買契約後だった場合〜
売買契約日から引き渡し日までの間に感染したのであれば、その保管期間にペットショップが負うべき義務である「善良な管理者の注意をもって犬を保管すること」を怠ったために、健康な犬を引き渡すことができなかった(債務不履行)として、損害賠償を請求できます。
(注)目的物の引き渡し時には簡単に見つけることができなかった欠陥があった場合に、売り主が買い主に対して負う責任
【事例5】死んだ愛犬の埋葬→
「長年、家族同様に暮らしてきた愛犬が亡くなりました。庭に埋めたいのですが、何か規制はあるのでしょうか?」
自分の所有地に埋葬する場合、埋葬そのものに規制はありません。しかし、異臭や害虫・土壌汚染等により、近隣に迷惑をかけた場合は『民法』の《不法行為責任》を問われることもありますので、十分な配慮と管理が必要です。また、他人の土地や公園等に勝手に埋めると当然、所有権の侵害や不法投棄として違法行為に問われます。
なお、犬が死亡した場合、狂犬病予防法により30日以内に市町村の窓口に届け出なければなりません。
参考までに、動物の死体は一般的に『廃棄物の処理及び清掃に関する法律』により、廃棄物として市町村が処理します。ただ、家族の一員として暮らしてきたペットを廃棄物として処理することには抵抗があるものです。最近では民間の葬儀会社やペット霊園に委託し、手厚く葬る人も増えています。
■『動物愛護管理法』
▼Q/『動物愛護管理法』って何ですか?
▲A/ペットブームの流れに相まって、時代に適合した法律が望まれた平成11年、「動物の虐待防止」・「動物の適正な飼養と愛護」・「動物による危害の防止」を目的として制定されたのが『動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)』です。 その後、さらなるペット市場の拡大により無責任な業者や飼い主によるトラブルが多発したため、平成17年、動物愛護管理法は(1)動物取扱業の規制強化(2)実験動物への配慮(3)特定動物の飼養規制の一律化(4)罰則の強化等を柱として、一部改正されました。
▼Q/愛護動物というのは?
▲A 『動物愛護管理法』の基となる法律が、昭和48年に制定された『動物の保護及び管理に関する法律』です。この法律で対象となる動物は「家庭動物」・「展示動物」・「畜産動物」・「実験動物」等、人の飼養にかかる動物とされており、その考え方が踏襲されています。
▼Q/飼い主が心がけることはありますか?
▲A /環境省が『動物愛護管理法』の趣旨にそって、次のような「飼い主に守ってほしい5か条」を示しています。
▼Q/動物取扱業者を選ぶ場合のポイントは?
▲A /動物取扱業者(ペットショップ、ペットシッター、ペットホテル、ドッグトレ−ナー等)は都道府県知事の登録を受けなければなりません。登録を受けている業者は店内に[動物取扱業登録標識]を掲示する義務があります。必ず確認しましょう。なお、営業所ごとに一定の要件を満たした動物取扱責任者がいますので、飼育方法等についてのアドバイスを受けるのに重宝します。
▼Q/ワニを飼うことはできますか?
▲A/人に危害を加える恐れのある危険な動物は〈特定動物〉とされ、対象動物(哺乳類・鳥類・爬虫類等の約650種)を飼うには都道府県知事の許可が必要です。
★詳しくは……
奈良県くらし創造部消費・生活安全課動物愛護係
電話0742-27-8675 0742-22-0300
愛護動物を虐待したり捨てたりすると、
懲役や罰金に処せられます。
●愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者
⇒1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
●愛護動物に対し、みだりに餌や水を与えた者
⇒50万円以下の罰金
●愛護動物を遺棄した者
⇒50万円以下の罰金
★困った時には、内容に応じて動物取扱の専門家や法的専門家に相談しましょう。
参考:環境省HP「動物の愛護と適切な管理」
執筆:行政書士 吉田良子 2011年8月31日現在の情報に基づきます