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ルールを知れば恐くない! 女性のくらしと法を考える講座  いちぼると

シリーズ どうしたらいいの?

借金の返済に困ったら・・・・・・

ちょっとしたあいさつの中でさえ、「景気、悪いねぇ〜」、「給料、上らないよ!」、「うちの会社、大丈夫かしら?」などというシビアな言葉が飛び交っています。

しかも、収入は増えないのに、子どもの教育費ばかりが増えていくとか、住宅ローンの返済額が来年からポンッと上がることになっているとか、家族が病気になり高額の医療費がかかってしまったとか……言葉が現実味を帯びる昨今です。

お金の心配は他人事ではありません。

ここ数年、多重債務に陥ってしまったために法的に借入金の減額や免除、利息の引きなおし等をおこなう《債務整理》をする人が急激に増えています。

今回は、「もしも」の時にもあわてないよう、《債務整理》についての解説をしていきたいと思います。

◆〔多重債務〕って何?

▼〔多重債務者〕という言葉を聞いた時、あなたはどんなイメージを持ちますか?

ギャンブルや浪費のための借金で首が回らなくなり、自宅には借金取りが押しかけている……。家財道具にペタペタと差し押さえの札が貼られ、家族で途方にくれている……。一昔前の映画やドラマにはよくそんな場面がありましたよね。

実は〔多重債務〕は、必ずしもそんな切羽詰った状態だけを言うわけではないのです。

特に厳密な定義があるわけではないのですが、一般的に、いくつかの金融機関などからお金を借りたものの、その返済が困難になってしまった人のことを〔多重債務者〕と呼びます。借入金の総額や借入先の数も関係ありません。

簡単に言えば、〔多重債務〕とは、「借金を返したいけど、返すお金が足りない」状態のことを言います。

数10万円で〔多重債務〕に陥る人もいれば、何億もの借金があっても〔多重債務者〕ではない人もいるのです。

▼「来週返済予定のお金」……それが足りない時、あなたならどうしますか?

  • すぐにアルバイトを探して、日割りでお給料をもらう?
  • 食費を削って返済にあてる?
  • とりあえずカードキャッシングでしのぐ?
  • 親や親戚に事情を話して貸してもらう?
  • 住宅購入資金にと貯めていた貯金を崩す?
  • いちかばちか手持ちの資金を株に投資してみる?
  • 借入先に話して返済を待ってもらう?

厳密に言えば、こんな対策をとらなければいけない時は、例えそれが一時的なことであったとしても、〔多重債務〕の状態にあると言えます。つまり、〔多重債務〕は普通に働いて、普通に生活している人でも、知らず知らずのうちにいくらでも陥る可能性があることなのです。


 

◆《債務整理》って何?

〔多重債務〕の状態が一時的なものであればまだましですが、それが慢性化して、日常の生活資金にも困ってしまうようなことがしばしば見受けられます。そんな時に、またはそんな事になってしまう前に、借金問題を話し合いや法律に基づいた手段で解決しようとすることが《債務整理》です。

一般的な《債務整理》の方法としては、次の4つがあります。

(1)任意整理

借り手と貸し手の話し合いで、借金の減額や利息の改定、支払方法の変更などの《債務整理》をおこなうこと。私的な和解交渉なので、交渉力により解決する程度にはかなり幅があります。

(2)特定調停

借り手と貸し手の話し合いによる《債務整理》を、簡易裁判所に間に入ってもらって(調停)おこなうこと。裁判所が関与しますが、必ずしも解決する(調停が整う)とは限りません。また、調停の対象は、金利部分になることが多く、借金自体(元本部分)がなくなることはほとんどありません。

(3)個人民事再生

地方裁判所に再生手続を申し立てることで、大幅な借金の減額をする方法です。後述の自己破産とは違い、自宅を持ったまま他の借金を整理することができます。その場合、もちろん住宅ローンはそのまま残ります。

また、あくまでも「減額」であり、まったく借金がなくなるわけではありませんし、適用されるにはいくつかの条件を満たす必要があり、《債務整理》の中では最も複雑な手続となります。

また、自己破産同様[官報]に名前が掲載されます。

(4)自己破産

地方裁判所に破産手続きを申し立てることで、すべての借金を帳消しにする方法です。ただし、住宅や自家用車などの高額資産や多額の預金などはすべて返済に当てて、それでも残った借金の返済を免除してもらうことになります。もちろん、破産後の生活に困らないための最低限の資産は手元に残ります。

借金の理由がギャンブルや浪費などによる場合は免責にならない場合もあります。

《債務整理》のデメリットについて……

《債務整理》をおこなうことで、借金に関しての負担は大幅に小さくなることは言うまでもありません。ただし、それに対してのデメリットも当然あります。とはいえ、そのデメリットをきちんと把握している人が意外と少ないのも事実です。

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  • 実は、すべての《債務整理》のデメリットは唯一「整理後5〜10年くらいの間は新たな借入ができない」ということのみです(ただし、自己破産に関してはその他に「一時期、特定の職業“※1”に就くことができない」というデメリットもあります)。
    “※1”警備員や生命保険の外交員、弁護士や税理士、行政書士などの士業、宅建取引主任者など。
  • [官報]や市町村の破産者名簿に名前が載りますが、一般的には日常の生活に直結するようなデメリットではありません。
  • また、一度、自己破産で免責されると10年は再度の破産ができません。

《債務整理》をしなくてはならない人は、それまで借金に頼った生活をしてきている可能性が非常に高いので、整理後、新たな借金ができないというのは、実はかなり辛い状況になることも考えられます。

しかし、その5〜10年の間は、借金に頼らない生活ができるよう、強制的なリハビリ期間ととらえることもできるでしょう。

戸籍に記載されるとか、選挙権等の公民権がなくなるとか、現在の法律ではそのようなデメリットは一切ありません。かつてはそのようなことがあったので、今でもそのように言う人もいますが、心配することはありません。

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〓お金の問題はなかなか他人に相談しにくいものですが……〓

〔多重債務〕に陥る人は「借りたものは返さなければ」という気持ちが強く、返済のために無理をして新たな借入をして、借金を膨れ上がらせる傾向があるようです。

膨れ上がった借金!〜どうしたらいいのか?悩みは深まります。しかし、自分だけで悩んでいても、解決の道は見えません。

実際の法的な《債務整理》は自分で裁判所に申請するか、弁護士や認定司法書士に依頼することになります。ただ、必ずしもすぐに法的整理をすることが有効でないこともあるので、注意が必要です。

法的整理以外の方法をとることで、〔多重債務〕の状態から脱出できる場合もあるでしょう。

できるだけ多くの専門家に相談をして、自分がとるべき対策を冷静に考えなくてはなりません。探してみれば、公的・私的な相談所や勉強会など、いろいろ相談できるところは見つかるはずです。もちろん、私たち行政書士も相談をお受けします。

自分と相性がいいなと思える相談者を早く見つけることが、借金問題を解決する一番の近道だと思います。

借金問題は必ず解決できます。ひとりで悩まないで!