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みんなおいしい! 郷土のお寿司

日本には地元の特産品を取り入れた、さまざまな郷土料理があります。お寿司も土地ごとに個性豊かなものがあり、おいしさを味わうだけでなく、お寿司を通して地元の風土や歴史もうかがい知ることができます。今回は、各地の郷土寿司について、e-Patio会員のみなさんに聞いたふるさとのお寿司とともにご紹介します。

食べたこと、ありますか?関西のお寿司

お寿司は江戸前のにぎり寿司以外にも、さまざまな食材や作り方があります。関西各地のお寿司にはどんなものがあるでしょう。みなさんはいくつ食べたことがありますか?

大阪 箱寿司

箱寿司

大阪のお寿司の代名詞ともいえる「箱寿司」は、室町時代の文献にすでにその名が見られるといいます。具や作り方は時代によって変化していますが、現在のものは寿司枠の中にすし飯を詰め、しめ鯖や塩ゆでのエビ、焼きアナゴ、卵焼き、締めの鯛など、手間をかけた具材を置き、上から板で押して作ります。 具が少し隣の具に重なっている様子が屋根をふく「こけら板」に似ていることから「こけら寿司」とも呼ばれます。

バッテラ

バッテラ

すし飯に締めにした鯖、白板こんぶを重ねた押し寿司です。白板こんぶが鯖の生臭みを消し、うまみを加えます。「バッテラ」という名前は、ポルトガル語で「小舟」を指す言葉から来ているそうです。

京都 鯖寿司

鯖寿司

京都でお祭りやお祝いの席に欠かせない鯖寿司は、鮮魚が手に入りにくかった土地柄、日本海から運ばれてくる貴重な魚介類である塩漬けの鯖を締めにし、すし飯を合わせたのが始まりです。鯖寿司は長く日持ちし、2、3日経っても食べられるのも特徴のひとつ。作って1日おいたころがすし飯と鯖の味がなじみ、うまみも増します。(写真:京都府寿司生活衛生同業組合提供)

蒸し寿司

蒸し寿司

かんぴょうや焼きアナゴ、こんぶなどを混ぜ込んだばら寿司を丼やせいろに盛り、錦糸卵やエビ、しいたけ、そぼろなど、彩り豊かな具を乗せ、蒸していただきます。主に冬に食べるお寿司で、アツアツをいただくのがおいしさのポイントです。
(写真:京都府寿司生活衛生同業組合提供)

兵庫 穴子棒寿司

穴子棒寿司

播磨灘から明石海峡の一帯でとれた栄養豊富なアナゴを使った、兵庫県鮓商組合発案のオリジナル寿司です。大葉としいたけ、白ごまを細かく刻んで混ぜ込んだすし飯が、香ばしく焼いて表面にたれを塗ったアナゴの風味を一層引き立てます。
(写真:兵庫県鮨商生活衛生同業組合提供)

奈良 柿の葉寿司、朴の葉寿司

柿の葉寿司

柿の葉で一口大の鯖寿司や鮭寿司を包んだ柿の葉寿司は、江戸時代に和歌山県の漁師が塩で締めた熊野灘の鯖を吉野川沿いの村に売りにいったところ、夏祭りのごちそうとして喜ばれたところから生まれたそうです。

朴の葉寿司

柿の葉に包むと、葉の香りが移るだけでなく、殺菌効果により保存性も高まるといわれています。朴の葉寿司(右写真)は柿の葉を朴の葉に代えたもので、柿の葉とはちがった香りが楽しめます。(写真:奈良県提供)

和歌山 めはり寿司

めはり寿司

握ったご飯や飯を高菜の浅漬けで包んだ、熊野地方の郷土料理です。農作業などの際に携帯したもので、中には子どもの頭ほど大きなものもあったといわれています。名前の由来には、思いっきり目を見張りながら食べるからだとか、目を見張るほどおいしいからなどの説があります。最近はジャコやごま、かつお節など具を工夫したものも出回っています。
(写真:和歌山県観光連盟提供)

さんま寿司

さんま寿司

秋から冬にかけて三陸沖から熊野灘に下ってくる、脂が抜けてさっぱりした風味のサンマをダイダイで締め、すし飯とあわせたものです。生臭みもなく、滋味豊かな味わいが楽しめます。
(写真:和歌山県観光連盟提供)

滋賀 ふなずし

ふなずし

滋賀県の特産として名高いふなずしは、お寿司の源流ともいわれる「なれずし」の一種で、魚肉の成分を乳酸発酵によって独得のうまみに変化させたものです。伝統的には、春先に獲れたニゴロブナを塩漬けにし、夏の土用のころに取り出して塩を抜き、ご飯につけ込んで乳酸発酵させてから、お正月ごろに取り出して、お祝いのごちそうにしました。
(写真:滋賀県水産課提供)

御食国―みけつくに―若狭の味をどうぞ

関西各地のお寿司には、鯖を使ったものが多く見受けられます。関西で鯖の産地としてよく知られる福井県・若狭地方は、古くから海の幸、山の幸に恵まれ、飛鳥・奈良時代より朝廷に食材を献上する「御食国(みけつくに)」のひとつでした。奈良の平城宮跡からは、現在の高浜町から鯛の鮨を献上したことを記録した木簡が出土しています。また、かつては「鯖街道」と呼ばれる道を通って、塩漬けにした鯖が若狭から京の都に運ばれていました。もちろん、現在の若狭地方にも豊富な海の幸を生かしたおいしい郷土のお寿司が伝わっています。

焼き鯖寿司

焼き鯖寿司

身の厚い鯖を焼いてすし飯に乗せたお寿司です。焼くことで油が適度に落ちて鯖のうまみが凝縮し、しめ鯖を使った鯖寿司とはひと味ちがったおいしさが楽しめます。

なれずし

なれずし

塩抜きしたへしこの腹にこうじを混ぜたご飯を詰め込んで桶でつけ込み、発酵させて作ります。冬場の保存食として食されてきました。

若狭たかはま鮨

若狭たかはま鮨

高浜町では平城宮跡から出土した木簡にちなみ、「すし発祥の地」として「鮨のまちづくり」をすすめています。若狭で獲れた旬の食材に、若狭産の米を使ったお寿司を高浜町の民宿や飲食店などで食べることができます。昔から晴れの日のお祝いに家庭で食べられてきた華やかなちらし寿司のほか、鯖や鯛の寿司、新鮮な海や山の幸を生かした創作寿司など多彩なお寿司がそろいます。

私の好きなふるさとのお寿司

e-Patio会員のみなさんから寄せられた、郷土のお寿司を一部ご紹介しましょう。みなさんがご存知のお寿司はありますか?。

  • 香川県の出身ですが、子どものころはままかりの魚を三杯に漬けて握る、ままかり寿司を家でよく食べました。
  • 実家のあった和歌山県新宮市にはめはり寿司という、目を張って大きな口で食べなければならない、高菜で包んだ大きなお寿司があります。
  • 京都出身です。お祭りの日などは鯖寿司を母が作っていたのですが、お店の鯖寿司よりおいしいと評判でした。
  • お祭りのときに朴葉で鱒寿司をくるんだものを作ります。各家で味や大きさややわらかさがちょっとずつ違います。葉っぱの香りがお寿司に移ってとてもさわやかで美味しく、いくらでも食べられます。
  • 秋祭りの時期に、コノシロという白身魚をで締めた押し寿司をいただきます。
  • 和歌山のさんま寿司。サンマを腹開きにし、締めにして棒状の飯に乗せて切って食べます。
  • 福井県永平寺町ではアブラギリの葉ずしが祭りなどの行事食として町民に親しまれています。
  • 山口県の岩国寿司は、一番下がすし飯、シイタケの煮付けの千切り、さらにすし飯、一番上に錦糸卵、絹さやの千切り、紅色にした手づくりの白身魚のそぼろ、海苔を乗せたきれいな彩りの押し寿司です。7~10センチ角に切ります。
  • 紀州のなれ鮨。本なれはほとんどの人は食べられないでしょう。ふなずしと似ているかな? 魚は鯖です。昔は各家庭で作っていました。
  • 鯖の缶詰を煎って入れた丹後寿司
  • 秋祭りには開きにしたうおぜで締め、押し寿司にしたものが出ていました。
  • かぶら寿司は北陸地方のブリこうじ漬けです。魚はいろいろあります。
  • 岡山の祭り寿司は、祭りのように具がいろいろ乗せてある賑やかなお寿司です。具は車エビ、穴子、しいたけ、卵、でんぶ、にんじん、高野豆腐、ごぼう、れんこん、ままかりの漬けなど。

そのほか、こんな郷土寿司もあるそうです。

  • アマゴ姿寿司(徳島県)
  • 鱒の箱寿司(愛知県・尾張地方)
  • 鱒寿司(富山)
  • 手こね寿司(三重)
  • 田舎寿司(高知)
  • いなり寿司(愛知県・豊川)
  • 小鯛寿司(大阪、福井、和歌山)
  • イソギンチャクの寿司(福岡県大川市)
  • 大村寿司(長崎)
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