夜空に細く尾を引いて、すっと消えていく流れ星の姿は、とても神秘的です。とりわけ、毎年8月のお盆のころには「ペルセウス座流星群」の活動が活発になります。
流れ星や流星群とはどのようなものなのでしょうか。その正体を探ります。
地球を取り囲む宇宙空間には小さなチリやホコリのような物質がたくさん存在します。なかでも、氷やチリなどでできている「すい星」(ほうき星)は、太陽に近づくとその熱で氷が溶け、チリやホコリが周辺にまき散らされます。

ふたご座流星群(撮影:飯山青海氏)
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チリやホコリが浮いた宇宙空間を地球が通過すると、地球の大気圏に突入したチリやホコリが摩擦熱で燃え、光を発して見えます。このチリやホコリは重さ1グラム程度と非常に小さく、燃え尽きるときのほんの0コンマ数秒間の光が、流星の正体です。
流星のもとになる物質を出すすい星のことを「母すい星」と呼び、母すい星から比較的たくさんの物質がまき散らされる場合、流星群になります
。

オリオン座流星群の母すい星、ハレーすい星
すい星は太陽の周囲を決まった軌道で回っているため、チリやホコリを吐き出す場所も決まっています。一方、地球も太陽の周囲を決まった軌道で回っています。地球が8月お盆のころの位置で出会うチリやホコリの集まりが、地球からはちょうどペルセウス座を中心に四方八方に星が流れるように見えるので、ペルセウス座流星群と呼ばれます。
宇宙空間のチリやホコリが流星となって燃え尽きても、また、母すい星が周期的に巡ってきて、チリやホコリをまき散らしていくので流星群がなくなることはなく、毎年見られるというわけです
。
ペルセウス座は、ギリシャ神話で怪物ティアマトの生け贄になったアンドロメダを助けた勇者ペルセウスにちなんだ星座です。流星と星座と、夏の夜空をじっくり観察してみましょう。
ペルセウス座流星群は、2010年なら8月13日の午前9時(日本時間)にピークを迎えるため、8月12日の深夜から13日の夜明けにかけてが見ごろです。月はちょうど三日月で、ペルセウス座が上ってくるころには西の空に沈むため空が暗くなり、流星の観測にも適しています。数は少なくなりますが、11日や13日の夜あたりでも流星を観測することは可能です。

(提供:国立天文台)
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基本的に星が見えるところであればどこでも見ることができます。流星はペルセウス座のある北東方向だけに見えるわけではなく、空全体に流れます。そのため、流星観測には河川敷や山の上など、できるだけ空が広く見渡せるところのほうが適しています。また、流星は明るいものも暗いものもあるので、できるだけ街の灯りが少なく、空が暗いほうがたくさん見られます。山の中などでも街灯や自動販売機などがあると見えにくくなるので、なるべく人工の灯りがないところや、直接目に入らないところを選び、自動車のヘッドライトも必ず消しておきます。
流星を見るにはじっくりと、根気よく待つことがポイントです。今回のペルセウス座流星群では、ピーク時に1時間あたり60個の流星が流れると予想されていますが、日本ではピーク時にはすでに夜が明けているので、12日深夜から13日未明にかけて見られる数はそれよりは少ないと考えられます。
流星はどの方角に流れるか予測できないため、一点を凝視していてはせっかくの流星を見逃す可能性があります。空を見上げるより、寝転んで空全体、広い範囲を眺めるようにしましょう
。
- 治安の悪いところや道路など、危険なところでの観測は避けましょう。
- 夏の夜なので蚊などの虫除け対策は万全にしましょう。
- 長時間観測する場合は懐中電灯や夜食、飲みものもあったほうがいいでしょう。ただし、ゴミは持ち帰るのが鉄則です。
- 長そでの上着を用意しておきましょう。山などで気温が下がる場合に備えるほか、 虫除け対策にも効果的です。
天文学の研究者などの場合は、流星の見えた時刻、場所に加え、明るさの等級まで記録しますが、初心者が家族や仲間と観測するなら、何時から何時の間と時間を決め、いくつ流れたか数を記録するくらいでよいでしょう。暗いところではメモをとりにくいので、ICレコーダーやテープレコーダーを使って、何時何分何秒に、どの方向に見えたかなどを記録します。
流星を写真に撮影する場合、一眼レフカメラに35ミリ換算で21~28ミリ程度の広角レンズを使用し、三脚に固定してバルブ撮影※1をします。このときにはぶれないよう、レリーズ※2を使います。(天体写真の撮影はISO感度や露光時間、ピント合わせなど、ほかにも難しい部分があるので、方法を本などでよく知ってから挑戦しましょう)
※1 カメラのシャッターを開いたままにする撮影
※2 手ぶれを防止するため、遠隔操作でシャッターを開閉する器具

ペルセウス座流星群の機会に星や星座に親しんで天体観測をいっそう楽しみましょう。たとえば、星座の本や星座早見表でこの季節、どの方向にどんな星座が出るかあらかじめ知っておくのも流星観測をさらに楽しむ方法の一つです。流星観測の合間に星座を見つけたり、双眼鏡や天体望遠鏡で星を眺めたりと、夜空の楽しみ方も幅が広がります。
また、公開天文台が開催する観測会などに参加して専門家の話を聞けば、さらに理解も深まります。兵庫県立西はりま天文台公園や和歌山県のかわべ天文公園など、宿泊施設を備えた公開天文台もあるので、ペルセウス座流星群のような深夜に出現する天体イベントの観測に利用すると便利です。

星空の魅力に触れるなら、天体観測の前後にプラネタリウムを訪れてみてはいかがでしょう。
舞鶴親海公園にある「エル・マールまいづる」は、船体型をした関西電力のPR館です。1階には日本初の海上プラネタリウムがあり、海に漂いながら星を眺めているような、ロマンチックなひとときを過ごせます。そのほか、船の機関室をイメージした「エネルギー体験館」、舞鶴の歴史や魅力に触れる「舞鶴体験館」、豪華客船の室内をイメージした「船の体験館」、潮風に吹かれながら舞鶴湾のパノラマ風景が眺められる展望デッキと、ご家族で楽しめる施設がそろっています
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