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PET検査体験記

日本人が生涯でがんになる確率は、男性で2人に1人、女性で3人に1人といわれています。自覚症状に乏しい初期段階のがんも、定期的に検査を受けることで早期発見、早期治療が可能です。今回はがんの早期発見に効果的なPET検査と、その実際をご紹介しましょう。

PET検査の基礎知識

PET検査はがんの検査方法の一つです。どんなしくみでどんなことが分かるのでしょうか。

PET検査のしくみ

がん細胞は通常の細胞にくらべ、ブドウ糖代謝が盛んです。PET(Positron Emission Tomography)検査はこのがん細胞の性質を利用し、ブドウ糖によく似た構造を持つ陽電子を発生する薬剤・FDG(フルオロデオキシグルコース)を静脈から注射して、がん細胞の場所や大きさを調べる検査です。FDGの注射後、PETで全身を撮影すると、FDGががん細胞に集まり、ほかの細胞より色濃く写るため、がん細胞を発見することができます。

どんなことが分かるの?

PET検査で発見できるがんの大きさはおよそ1センチ程度から。臓器別に色々な器械を使う従来のがん検診よりも発見しやすく、早期発見につなげることができます。また、一度の検査で広範囲のがん細胞(頸部から大腿部)を調べることが可能です。食道や喉頭がん、肺がん、大腸がんなどのほか、リンパ節への転移なども見つけやすい検査です。

PET検査の利点と弱点

PET検査は受診する人の負担が少ないのが特徴です。FDGを注射したあとは、寝ているだけで全身の検査が可能です。
ただし、PET検査ですべてのがんを見つけられるわけではありません。特に薬剤のFDGは尿から排出されるため、腎臓や膀胱などのがんは発見しにくいといわれます。そのほか、肝臓、脳など、臓器によってがん細胞が見つかりにくいものがあります。

ほかの検査と組み合わせる

PET検査に従来の検査を組み合わせると、より正確な診断が可能になります。

MRI

磁石の力と電波を使って体内の様子を画像化し、診断する検査です。さまざまな角度から体の断面を確認することができ、脳や脊髄、内臓、筋肉、関節、血管などについてもチェックすることができます。脳腫瘍や脳梗塞、肝臓がん、男性の前立腺がんや女性の子宮がん、卵巣がんなどの発見に効果的です。ただし、体内に金属物が入っている人や心臓ペースメーカーを使っている人、妊娠中の人は検査ができません。

CT

X線を体の周りから照射することで、体の内部を画像化することができる検査です。肺や肝臓、腎臓、膵臓、胆のうなどの異常を発見することができます。

PET検査の注意点
検査を受ける前に

糖尿病の人は検査の精度が落ちることがあるので事前に主治医に相談しましょう。 筋肉を使うと、筋肉の糖代謝が活発になるため、がん細胞の映像がわかりにくくなることがあります。検査前日から検査前は、力仕事や運動を控えます。ガムをかむのも顔面の筋肉の運動になるのでやめておきましょう。 検査当日は、検査の少なくとも4時間前から絶食します。糖分を含まない水分は検査直前まで摂取できます。

検査後の注意点

薬剤の影響で体からわずかですが、放射線が出ます。そのため、薬剤の注射後、2時間以内は他の人との過度の接触を控えることになっています。(実際には注射後、安静約1時間、PET検査約30分、休憩約30分と合計約2時間を要するので、検査終了後は普段どおりに過ごすことができます)。

PET検査、受けてみました!

PET検査はがんの早期発見に有効です。でも、PET検査って、どんなことをするのでしょうか。
今回、モニターとして実際にPET検査を受診した、Iさんの検査体験をご紹介します。

「いままでがんについて深刻に考えたことはなく、自分だけは大丈夫だと思っていたこともありました。PET検査を受診することで、自分自身や健康について見つめ直すことができればと思います」(Iさん)

PET検査の流れ
検査前日まで

検査希望日の2週間前までに電話で予約します。約1週間前までに検査要綱が郵送されるので、よく読んでおきます。

検査当日 朝

今回の検査は午後1時から始まります。朝、7時までに朝食を終え、7時以降は絶食。もちろん、昼食も抜きですが、糖分を含まない水分は検査直前まで飲むことができます。

受付~更衣

今回PET検査を受診する、中之島クリニックに入ります。検査の受付でロッカーに案内され、検査着に着替えます。コンタクトレンズなども外します。

問診

PET検査の前に身長、体重を測定し、問診を受けます。また、PET以外の検査があれば、このときに受診します。

問診

注射

PET検査を受診するフロアに移動し、看護師からPETについて説明と注意事項を聞いたあと、注射と採血を同時に行います。薬剤は3分程度かけて静脈から注入します。

「注射は看護師さんと世間話をしている間に済みました。思ったよりも早く終わり、気分が悪くなることもありませんでした」(Iさん)

注射

注射を受けたあとは、薬剤が全身に行きわたるまで1時間程度体を動かさず、安静にします。薬剤は膀胱に蓄積されるため、注射後はできるだけ水分を摂取し、45分後に排尿します。

「クリニックは受診する人のことを考えた造りになっていますね。一人ひとりの時間と空間を用意してくれているし、休憩室には座り心地のいいリクライニングチェアが置かれ、静かな音楽が流れていて、とてもリラックスできました」(Iさん)

安静

安静

検査

PETのベッドに横になり、検査の開始です。撮影用の筒が動き、約30分かけて撮像します。

「初めてのPET検査なので、受診まではいろいろ不安もありましたが、技師の方が疑問にも答えてくれ、安心して受診できました」(Iさん)

検査

待機~終了

検査終了後も、薬剤の影響を軽減するため、約30分休憩します。

診断結果連絡

検査結果は2週間後、書面で自宅へ送られてきます。何らかの所見(異常や疾病など、検査でわかったこと)があった場合、医師の説明を受けることもできます。

「検査は本当に簡単でした。自分ではがんを発見できないし、気づかない間に進行して手遅れになる前に、思い切って受診すれば安心感が得られますね」(Iさん)

関西メディカルネットのご紹介

関西電力グループの一つ、関西メディカルネットは高度総合健診をはじめ、日常の健康相談、専門医の紹介などのアフターフォローまで、一人ひとりに合わせた健康づくりをサポートする会員制健康管理クラブです。

中之島クリニックの健診フロア
中之島クリニックの健診フロア

疾病の早期発見に効果的なのが年に一度実施される総合健診です。ここでは従来の人間ドックの項目にPETやCT、MRIといった最新の機器による検査を加え、体のすみずみまでメディカルチェックを実施、がんや生活習慣病などの早期発見に努めています。もし、ここで疾病の疑いがあった場合には、独自の医療ネットワークから専門医を紹介、パーソナルアドバイザーが初診の予約までサポートします。

提携する医療機関は、大阪の中之島クリニック、京都の坂崎診療所の2カ所。いずれも最新の機器を備え、明るく開放的でくつろいだ雰囲気の中で検査を受けることができます。

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今回、ご協力いただいたのは

中之島クリニック 内科部長 田邉卓爾先生

中之島クリニック 内科部長 田卓爾先生

PET検査は受診者の負担が少なく、全身をチェックできる優れた検査です。すべてのがんを発見できるというわけではありませんが、CTやMRIと組み合わせることでより精度の高い診断が可能になります。初期がんの発見には特に効果的で、中之島クリニックでも早期発見に至った例が多数あります。ご自身の健康チェックのためにも、定期的な受診をおすすめします。
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