メタボリックシンドロームは肥満と代謝異常を伴った病気の前段階です。この状態が続くと、生活習慣病や動脈硬化を招きます。今回はメタボリックシンドロームが招く脅威についてお伝えします。
お話/関西電力病院 糖尿病・栄養内科 部長 黒瀬健先生
メタボリックシンドロームは生活習慣病の前段階です。放置していると、まずは糖尿病、高血圧、高脂血症といった生活習慣病を引き起こします。


糖代謝の異常によって血糖値が慢性的に上昇する病気。悪化すると動脈硬化をはじめ、さまざまな合併症を引き起こす危険性があります。
正常値を超えた高い血圧が続く状態をいいます。自覚症状はありませんが、虚血性心疾患や脳卒中などを招く可能性があります。
血液中の脂質が過剰になった状態をいいます。動脈硬化の原因になります。

生活習慣病の状態は、食事や運動などの努力次第で改善が可能です。しかし、放置しておくと、いずれも動脈硬化を招き、命の危険を伴うこともあります。
血液中のコレステロールや脂質が血管の壁に付着して血管が細くなったり、つまったりして硬くなる状態です。誰でも年齢とともに血管が硬くなりますが、生活習慣病がそれを加速し、悪化させます。日本人の死因の大きな部分を占める複数の病気を引き起こします。
動脈硬化は自覚症状のないまま、身体の中で静かに進行し、さまざまな病気を引き起こします。
動脈硬化によって心臓の冠動脈が急激に細くなったり、つまったりして、血液が流れなくなる病気です。血液不足によって心臓の細胞にエネルギーが送られず、心臓の機能が低下したり、心臓の筋肉細胞が壊死し、命に関わることもあります。

動脈硬化によって心臓の血管が細くなり、心臓の筋肉組織に酸素や栄養が行きわたらなくなる病気。強い胸の痛みを伴います。
動脈硬化が原因で脳の動脈がつまり、脳の細胞に血液が送られなくなる病気です。血液が送られなくなった部分は酸素や栄養不足で壊死してしまいます。日本人の死因の上位を占める病気です。
脚の太い動脈が動脈硬化によってつまってしまう病気です。最初は歩くときに痛む程度ですが、だんだん痛みがひどくなって、最終的には脚が壊死し、切断しなければならない場合もあります。
メタボリックシンドロームを改善することによって、動脈硬化がもたらす病気の危険性を下げることができます。次回は自分でできるメタボリックシンドロームの対策についてお伝えします。
メタボリックシンドロームは生活習慣と深い結びつきがあります。どんな生活習慣の人がメタボリックシンドロームに陥りやすいのでしょうか。
- 運動が嫌い
- 食べることが好き
- お酒をよく飲む
- 甘いお菓子が好きで、よく間食をする
- 揚げ物など、脂っこいものを食べることが多い
- 夜更かしが多い
- 移動は車が多く、あまり歩かない
- 駅や百貨店では必ずエスカレーターを使う
当てはまる項目が多いほど、メタボリックシンドロームになりやすいといえます。
いずれも肥満を招く生活習慣ばかりですが、当てはまる項目の多さにドキッとした人、いませんか。動かず、カロリー摂取の多い生活がメタボリックシンドロームを招きます。







