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審査講評
審査委員長
鈴 木 胖
(摂南大学教授・大阪大学名誉教授・住宅電気利用技術懇話会会長)
前回と同様「電化による快適性を追求した住まいづくり」というテーマで、住まいの設計部門(プロの設計者を対象)と住まいのアイデア部門(学生や建築家、インテリアデザイナー等を目指している人たちを対象)に分けて作品の募集が行われた。それぞれ19名(21作品)、8名(8作品)の応募があった。審査は委員の先生方がご多忙なため、年の暮れも迫った日曜日の12月19日に行われた。審査は、まず先生方が個々に作品を調べてこれと思う候補を選び、それらを持ち寄って全員で逐一検討・評価し順位付けをするというやり方で行われた。入賞作品は先生方の講評付きで以下に示されている。住まいの設計部門については前回より応募が少なかったが、各賞に値する作品を選定することが出来た。住まいのアイデア部門については応募作品が極端に少なかったこともあって最優秀賞に該当するものは見出せなかった。回を重ねコンテストの知名度を高めるとともに、広く作品を募るための工夫が必要であると感じている。
審査委員
東 孝 光
(建築家・千葉工業大学教授・大阪大学名誉教授)
住まいは個人と家族の暮らしの原点であり、省資源、省エネルギー、地球環境への配慮など、エネルギー利用の総合的な視点といっても、そこで出来ることにはおのずから限界がある。だからこそ、出発点として、個々の試みが、よりよい社会環境の形成へとつながるような、拡がりのある視点を期待している。今年も設計部門では単に電気利用の項目の多さではなく、できるだけ総合的な視点につながる作品を期待した。またアイデア部門でも、実現の可能性もさることながら、未来に向けて拡がりのある視点に注意した。多くの優れた作品が選ばれたことを喜びたい。
審査委員
北浦 かほる
(大阪市立大学教授・居住空間デザイン学)
電気の利便性をフルに活用するとともに、太陽熱や自然の光、風の利用など環境共生を配慮した住まいや高齢化に向けての対応などが提案され大変有意義であった。しかし欲を言えば、設備としての電気の活用の域にとどまらず、21世紀に向けての新たな視点からの豊かな生活スタイルや住まい方なども提案して欲しかった。電飾による生活文化、コンピューターによる家財管理、ガーデニング、食文化、ゴミ処理など多面的な電気の利用による生活の充実や楽しみ方をさらに追求してもらいたい。アイデア部門の応募が少なかったのは残念で、若い人たちの感性を生かしたより斬新な作品を今後期待したい。
審査委員
吉村 篤一
(建築家・奈良女子大学教授)
このコンテストはその性格上どうしても電化製品をどれだけ設計に組み入れるか、ということにポイントが向けられがちであるが、これは必要条件かもしれないが十分条件ではない。現在では電気はあって当り前という感覚になっているが、電気を使用することにより魅力的な生活空間になるというアイディア、例えば魅力ある照明計画なども提案のひとつに加えてもよいのではないかと思う。電化・空間構成・デザインの三拍子そろった提案を期待したい。
審査委員
木村 博昭
(建築家・神戸芸術工科大学教授)
今回の審査での印象は、電気=エネルギーの現実的メリットを追求した作品が多かったと思いました。当然、環境への配慮やエネルギーの有効利用は、時代的課題ですが、決して電気=エネルギーと単純に結びつかないでしょう。かつて、パリ博のエッフェル塔が電飾で夜空に輝いた時、電気の光は、人々に感動と20世紀の未来に夢を与えたに違いありません。そうした電気による可能性と感性に響く作品をこのコンテストに期待したいと思います。
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