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個人のお客さま 関西電力が考える 2004年E・家・くらし  > 98年度アイディア部門
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1998年住まいのアイデア部門

優秀賞 富田 祐一(大阪工業大学大学院)

■テーマ…[Electric Double Skin as
      Environmental Filter]
■協 力…吉岡 健(大阪工業大学大学院)


アイデアのコンセプト

<環境フィルターとしての電化ガラス>
このプロジェクトは、都会のマンションに住む、夫婦のためのウィークエンドハウスである。気候は寒いが自然豊かな山奥に敷地を設定し、都会では考えられない開放感ある住宅を提案する。
この住宅のコンセプトは、ガラスを電化により住宅内部と外部の環境フィルターとしての役割をもたせることである。そして電化による快適性を追求したもので最高のものは床暖房であろう。ここではその床暖房のシステムを3次元に拡張することもめざしている。


大阪工業大学大学院 富 田 祐 一

講 評

都会のマンションに住む夫婦のためのウィークエンドハウス、場所は自然豊かな山奥という条件設定では、なるほどこういう住宅もあるかと納得させられる作品である。住宅の外部をガラスのダブルスキンで被い、寒い時には内部に温風を循環させて暖房をする、ガラスとして液晶調光ガラスを採用し電圧のかけ具合で透明度を調整するというアイデアが面白い。夜には風呂に入りながら天井のガラスを通して星空を眺めるなど想像すると楽しくなる。夏にはガラスを白く曇らせ日光を反射させ室内の温度上昇を抑えることも考えている。まさにアイデアに溢れる作品である。欲を言えば、換気に配慮してキッチンの電化を考えるなど、もう一歩突っ込みが欲しかった。

審査委員長 鈴 木 胖
(摂南大学教授・大阪大学名誉教授・住宅電気利用技術懇話会会長)



佳 作 水口 伊久美
    加納 俊明
    神谷 晃平
    山本 珠緒(中部大学)

■テーマ…ドラえもんの家


アイデアのコンセプト

「ドラえもんの家」とは、扉を開けたら行きたいところへ行けるという「どこでもドア」のシステムを家に取り入れたものである。それは、1つの部屋そのものをE.Vにした家である。自分の行きたい所へ階を飛ばして行くことができ、扉を開けるとすぐ居間や浴室があるという形で「どこでもドア」に近づけた。
E.Vにすることによって、階段の上り下りの負担を極力少なくすることができた。また、各フロアとの組み合わせによって、いろいろなバリエーションの内部空間を創ることができる。この「ドラえもんの家」を利用することで階のある建物でも人の負担は少なくなる。よって、高層化してゆく大都会の土地事情にも対応していける住宅プランとだと考えた。


中部大学 水口伊久美 加納俊明 神谷晃平 山本珠緒

講 評

アイデア部門にふさわしい、若い人の柔軟な考え方の感じられる楽しい作品である。自分は部屋の中にいながらドアを開けるだけで思い思いの部屋に行けるという、固定観念を破った逆転の発想が新鮮で、魅力的である。ゲストル-ムなども個室と同様エレベ-タになっていて、動き回ることが出来ると面白い。タイトルは「どこでもドア」の方がコンセプトを表わしていてぴったりではないだろうか。他にも、各個室の屋根をソ-ラパネルにして太陽熱利用にすれば未来型の家というイメ-ジがさらに強調できるのでは、などと模型を見ているだけで次々と楽しませてくれる作品である。現代の若者にとって、住まいの認識の原点が個室空間にある、という事実が鮮明に表わされている点でも興味深い。

審査委員 北浦 かほる
(大阪市立大学教授・居住空間デザイン学)




審査講評

審査委員長
鈴 木  胖
(摂南大学教授・大阪大学名誉教授・住宅電気利用技術懇話会会長)

今回のコンテストでは「電化による快適性を追及した住まいづくり」というテーマで、住まいの設計部門とアイデア部門に分けて募集が行われた。前者はプロの設計者、後者は学生や建築家、インテリアデザイナー等を目指している人を対象としたが、それぞれ41名(44作品)、17名(19作品)の応募があった。2月20日(土)午後、審査委員の先生方全員にお集りいただき、夕刻までかけて慎重な審査が行われた。審査は、まず先生方が個々に作品を調べ、入賞に値すると思われる候補を選び、その結果を持ち寄って全員で審査し入賞作品を決定するという手順で行われた。入賞作品は先生方の講評もつけて以下に示されている。住まいの設計部門については多数の応募があり優れた作品を選ぶことが出来た。住まいのアイデア部門については、正直に言って作品のレベルが全体的に低く、入賞作品の選定に苦労した。次回は、学生がじっくり考える時間が持てるよう募集の時期を早めるなど、工夫をしたいと考えている。




審査委員
東  孝 光
(建築家・千葉工業大学教授・大阪大学名誉教授)

<電化による快適性の追及> といっても、デザインとのバランスをどう考えるか、初めての試みなので設計部門応募の方々も多少迷われたことと思う。
電気万能でなく、環境、資源、省エネそしてエネルギー利用などの今日的な課題の中核に電気利用がある。それを快適性や美しい暮らしにどう結びつけたかを私は求めた。好作品が選ばれ、大変うれしい。また、アイデア部門でも、技術的かつ夢のある提案が多かった。次回以降にも大いに期待したい。




審査委員
北浦 かほる
(大阪市立大学教授・住居空間デザイン学)

電気の利便性の提案だけでなく、エネルギ-の効率的な使い方、太陽熱や自然の利用など環境共生を配慮した現代の住まい方や、ライフスタイルの実践など広範な提案がなされ、大変有意義であった。しかし、庶民住宅の代表である集合住宅での提案が少なかったのは残念である。今後は、照明や情報その他、さらに多方面での電気の利用や工夫などについても提案して欲しいと思う。
アイデア部門は、若い人たちの感性を生かす発想の訓練の場として、今後もどんどん活用して欲しい。




審査委員
吉村 篤一
(建築家・奈良女子大学教授)

現在、私たちの生活には電気は欠かせないものとなっているが、その恩恵を被っている意識が少ない。今回のコンテストではそういった意味で、電気の存在を考え直すことによる新しい生活様式の提案や、デザイン面でのユニークな発想を期待していた。設計部門では従来からの機器を使用しただけのものが多く、アイデア部門では発想は良いが技術面のフォローが足りないものもあった。次回以降はこういった観点からの優れた作品を期待したいものである。




審査委員
木村 博昭
(建築家・神戸芸術工科大学教授)

今回、最初の設計コンテストでしたが、どの作品も電気と住まいのあり方の提案に創意と工夫が凝られた意欲的なものばかりでした。
審査を行った事で改めて考えさせられたのは、電気が我々の生活には欠かせないもので、空気のような存在に成りつつあることでした。まるで自然環境の一部のように思えたことと、そして、まだまだ秘められた利用の可能性があり、かけがえのない地球環境のような電気の大切さでした。

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